
派遣事業の更新手続きは、許可満了日の3か月前を提出期限として、そこから逆算して準備を進めます。資産要件を満たしていればそのまま更新申請に進めますが、満たしていない場合は増資と月次決算、監査証明またはAUPの準備が必要です。この記事では手続き全体の流れを整理し、各トピックの詳しい解説記事へご案内します。
この記事のポイント
- 提出期限は許可満了の3か月前が原則。6か月前からの逆算準備が安心
- 資産要件は現預金1,500万円以上など3要件で判定
- 満たせない場合は増資→月次決算→監査証明かAUPで対応
- 費用は11万円(税込)〜(事業所数1・総資産2,500万円以内の場合)
- 発行実績200件以上、更新率100%(発行済み案件で不受理等の連絡を受けた事例なし・当センター調べ)
派遣事業の更新手続きとは
労働者派遣事業の許可は3年(更新後は5年)ごとに更新が必要で、許可満了日までに更新申請書と資産要件を満たす書類一式を労働局へ提出する手続きを指します。期限を過ぎると許可が失効するため、逆算した準備が欠かせません。更新手続の根拠となる制度概要や申請様式は、厚生労働省「労働者派遣事業・職業紹介事業」のページで公表されています。
更新手続きの全体フロー——3か月前から逆算するスケジュール
労働者派遣事業の許可は、満了日の3か月前が提出期限の原則です。満了の6か月前を目安に直近の資産状況を確認し、資産要件を満たしているかを判定します。満たしていればそのまま必要書類の準備に入り、満たしていなければ増資や決算対応の検討が必要になるため、判定が遅れるほど選べる対応の幅は狭くなります。
目安としては、5か月前に対応方針を決定し、4か月前から書類作成、3か月前に提出という流れです。期限から逆算した具体的な日付入りのスケジュールは、以下の記事で解説しています。
→ 提出期限から逆算するスケジュールの立て方
資産要件を満たしている場合の道筋
資産要件は主に3つで判定します。現預金1,500万円以上、基準資産額2,000万円以上、そして基準資産額が負債の7分の1以上という3要件です。すべてを満たしていれば、増資などの資産対策をせずそのまま更新申請書類の作成に進められます。
3要件のいずれかが際どい水準にある場合は、貸借対照表上の該当科目を早めに確認しておくと安心です。資産要件の詳しい判定方法や、僅かに満たない場合のレスキュー策は次の記事にまとめています。
→ 資産要件を満たしているかの判定とレスキュー策
→ 基準資産額を貸借対照表で図解
資産要件を満たせない場合の道筋
3要件のいずれかを満たしていない場合は、増資によって資産要件をクリアする対応が中心になります。増資後は一定期間の月次決算を整え、資産状況が要件を満たしていることを客観的に示す必要があります。
その裏付けとして必要になるのが、公認会計士による監査証明、または一定の条件下で選べるAUP(合意された手続)です。AUPの実施基準は、日本公認会計士協会の専門業務実務指針4450に定められています。どちらを選べるかで準備期間や費用感が変わるため、増資の検討段階で早めに確認しておくと計画が立てやすくなります。
→ 監査証明とAUPの違いを解説
費用の目安
費用は事業所数や総資産の規模によって変わります。事業所数1、総資産2,500万円以内の事業者様の場合、11万円(税込)からご案内しています。増資対応や複数事業所がある場合は個別の見積りが必要です。
→ 費用相場の詳しい内訳
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必要書類の全体像
更新申請には、更新申請書に加えて資産要件を裏付ける決算関係書類、資産要件を満たさない場合は監査証明書またはAUP報告書など、複数の書類を揃える必要があります。書類の種類は資産要件を満たしているかどうかで変わります。
→ 必要書類の一覧と取得方法
有料職業紹介事業も持っている場合の注意点
労働者派遣事業と有料職業紹介事業を両方営んでいる場合、更新の許可要件と提出書類はそれぞれ別に判定します。有料職業紹介の資産要件は、基準資産額500万円×事業所数、現預金150万円×事業所数という基準で、派遣事業の要件とは水準が異なります。
→ 有料職業紹介事業を併営する場合の注意点
依頼先の選び方
資産要件を満たせず監査証明やAUPが必要になった場合、依頼先は監査法人と会計士事務所のどちらも選べます。対応スピードや費用感、派遣事業特有の実務経験の有無によって向き不向きが分かれます。
→ 監査法人と会計士事務所の違いと選び方
期限に間に合わない場合の対処
資産要件の判定や増資の検討が遅れ、提出期限3か月前を切ってしまうケースも少なくありません。期限が迫っていても対応できる場合があるため、諦める前に早めの相談が有効です。
→ 期限に間に合わないときの緊急対応
2026年の法改正状況
労働者派遣事業を取り巻く制度は改正が続いています。2026年時点の最新動向や、更新実務への影響については以下の記事で継続的に更新しています。
→ 2026年の法改正・制度動向まとめ
テーマ別の詳しい解説(全記事マップ)
この完全ガイドの各テーマは、個別の解説記事でさらに詳しく掘り下げています。全29本を6つの分野に整理しました。
手続き・書類
資産要件
監査証明・合意された手続(AUP)
期限・最新動向
基礎知識(新規のお客様向け)
地域別ガイド(労働局の窓口情報)
FAQ(よくあるご質問)
更新手続きはいつから準備すればいいですか?
許可満了日の6か月前を目安に資産状況を確認し、3か月前の提出期限から逆算して準備を進めるのが一般的です。増資や監査証明が必要になりそうな場合は、特に早めの着手をおすすめします。
資産要件を満たせない場合、必ず監査証明が必要ですか?
いいえ、条件によっては監査証明に代えてAUP(合意された手続)を選べる場合があります。どちらを選べるかは状況によって異なるため、個別の判定方法を別記事で解説しています。
有料職業紹介事業も一緒に更新できますか?
労働者派遣事業と有料職業紹介事業は許可の仕組みが別のため、それぞれの資産要件・提出書類を個別に確認する必要があります。同時進行での準備も可能です。
提出期限に間に合いそうにない場合はどうすればいいですか?
期限が迫っている場合でも対応できるケースがあります。放置せず、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
費用はどれくらいかかりますか?
事業所数1、総資産2,500万円以内の事業者様の場合、11万円(税込)からご案内しています。増資対応や複数事業所の場合は個別の見積りとなります。
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