派遣事業更新センター
お問い合わせ menu
派遣事業更新センター

監査証明とAUPの違い

2026-07-17(最終更新:2026年8月19日)
申告書類とペン 監査証明とAUPの手続きイメージ

(根拠:日本公認会計士協会「専門業務実務指針4450」)

この記事の要点

  • 監査証明は決算書全体に「保証」を与える手続で、新規の許可申請では必須
  • AUPは特定の勘定残高のみ対象で保証はなし、更新の許可申請で利用できる
  • 費用目安は監査証明〜30万円程度・AUP15万円前後〜、日数もAUPが短め
  • 根拠は日本公認会計士協会「専門業務実務指針4450」、当センター実績200件超
  • どちらも顧問の会計士には依頼できず、独立した公認会計士への依頼が必要

労働者派遣事業や有料職業紹介事業の許可申請・更新申請の準備を進めていると、「監査証明」と「合意された手続(AUP)」という2つの言葉に出会います。どちらも公認会計士が関わる手続ですが、中身も費用も、使える場面もはっきり違います。

このページでは、両者の違いを表で整理したうえで、「自社はどちらが必要か」を迷わず判断できるようにご案内します。当センターが200件超の実務で日常的に扱っている、日本公認会計士協会の「専門業務実務指針4450」(労働者派遣事業等の許可審査に係る合意された手続の実務指針)に沿った内容です。


目次

  1. 監査証明とは何ですか?
  2. 合意された手続(AUP)とは何ですか?
  3. 監査証明とAUPの違いを一覧で比べると?
  4. 結局、自社にはどちらが必要ですか?
  5. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. 更新申請なのに監査証明を求められることはありますか?
    2. Q2. AUPは「保証がない」なら、審査で不利になりませんか?
    3. Q3. 顧問税理士(会計士)にそのまま頼めますか?
    4. Q4. AUPの費用と日数はどのくらい見ておけばよいですか?
    5. Q5. 月次決算をやっていないのですが、AUPは受けられますか?
  6. 監修・執筆
  7. まずは無料相談から

監査証明とは何ですか?

監査証明とは、決算書(財務諸表)全体が適正かどうかについて、公認会計士が「保証」を与える手続です。労働者派遣事業・有料職業紹介事業の許可申請では、直近の年度決算書で資産要件(基準資産額・自己名義の現金預金額など)を満たしていれば、監査証明も合意された手続(AUP)も必要ありません。必要になるのは、年度決算書では要件を満たせず、増資などにより基準資産額・現金預金額を増やした中間決算書・月次決算書で改めて審査を受ける場合です。このとき、新規の許可申請では公認会計士・監査法人による監査証明が必要で、AUPは使えません。許可の有効期間の更新では、当面の間の取扱いとして、監査証明に代えてAUPの実施結果報告書によることも認められています。当事務所は、この新規許可の事後申立てに必要な監査証明を発行しています。

監査証明は、決算書(財務諸表)全体が適正かどうかについて、公認会計士が「保証」を与える手続です。

貸借対照表や損益計算書といった決算書の全体を対象に、会計基準に照らして適正に作成されているかを検証し、意見を表明します。対象が広く、手続も深いぶん、次の見出しの比較表のとおり、費用と日数はAUPより大きくなるのが一般的です。

派遣・職業紹介の許可申請では、資産要件(労働者派遣事業は基準資産額2,000万円以上など。有料職業紹介事業は別の基準です)を年度決算書で満たせない場合に、中間決算や月次決算に公認会計士の監査証明を付けて資産要件を判定してもらう、という使い方をします。そして新規の許可申請では、この監査証明が必須とされています。

合意された手続(AUP)とは何ですか?

合意された手続(Agreed-Upon Procedures:AUP)は、依頼者と合意した特定の手続だけを実施し、その結果を事実として報告する業務です。

派遣・職業紹介の許可審査の場面では、決算書全体ではなく、現金預金や基準資産額に関わる特定の勘定残高に対して、あらかじめ定められた手続(残高の突合・証憑の確認など)を実施します。

監査との最大の違いは、AUPには「保証」がないことです。公認会計士は「適正である」という意見を述べるのではなく、「この手続を実施し、こういう結果だった」という実施結果を報告します。その報告書を労働局が審査の材料として使う、という建て付けです。

このAUPの具体的な手続内容を定めているのが、日本公認会計士協会「専門業務実務指針4450」です。報告書に何がどう記載されるのかは、合意された手続実施結果報告書とは(記載事項と実施する手続)で発行する側から解説しています。

資産要件・期限のご不安は、決算書1枚で無料診断できます ▶ 無料相談はこちら(電話 0120-459-839)

監査証明とAUPの違いを一覧で比べると?

比較項目 監査証明 合意された手続(AUP)
対象範囲 決算書(財務諸表)全体 特定の勘定残高(現金預金・基準資産に関わる科目など)
保証の有無 あり(適正性への意見表明) なし(実施結果の報告のみ)
費用感 相対的に高め(相場の上限側:〜30万円程度が目安) 相対的に低め(相場の下限側:15万円前後〜が目安)
所要日数 長め(資料の整備状況により数週間程度) 短め(資料が揃っていれば1〜2週間程度が目安)
使える場面 新規許可申請(必須)・更新申請 更新申請(新規には使えない)
根拠 会計監査の枠組み JICPA専門業務実務指針4450

※費用・日数は一般的な目安です。会社規模・事業所数・決算資料の整備状況で変動します(詳しくは費用相場の記事をご覧ください)。

結局、自社にはどちらが必要ですか?

判断はシンプルで、申請の種類で決まります

  • 新規の許可申請監査証明が必須です。AUPでは代替できません。
  • 更新の許可申請AUPでも可です。監査証明でももちろん構いませんが、対象が絞られるAUPのほうが費用・日数の負担は小さくなるのが一般的です。

そのため、実務では次のような選び方をおすすめしています。

  1. これから新規で許可を取る → 監査証明を前提に、月次・中間決算の準備から逆算してスケジュールを組む。
  2. 更新で、年度決算書では資産要件を満たせない(増資後の判定など) → AUPを第一候補に。
  3. どちらか迷う・資産要件ぎりぎり → まず現状の決算数値を確認してから決める。当センターの無料相談でその場で整理できます。

なお、どちらの手続も顧問の会計士には依頼できません(独立性の要件)。ふだん関与していない公認会計士に依頼する必要がある点にご注意ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 更新申請なのに監査証明を求められることはありますか?

更新申請はAUPで対応できるのが原則です。ただし、決算や資産の状況によって労働局から追加の説明を求められるケースはあり得ます。事前に資産要件の充足状況を確認したうえで、どちらの手続が適切かを判断するのが安全です。迷われる場合はご相談ください。

Q2. AUPは「保証がない」なら、審査で不利になりませんか?

なりません。更新申請ではAUPの実施結果報告書が正式に認められています。「保証がない」というのは制度上の業務の性質の話であって、報告書の効力が劣るという意味ではありません。指針4450に沿って適切に実施された報告書であれば、審査の材料として通常どおり扱われます。

Q3. 顧問税理士(会計士)にそのまま頼めますか?

原則として頼めません。監査証明・AUPのいずれも、その会社の記帳や決算に関与している会計士は独立性の観点から実施できないとされています。ふだんの顧問とは別に、独立した公認会計士へ依頼する必要があります。

Q4. AUPの費用と日数はどのくらい見ておけばよいですか?

一般的な相場は15〜30万円で、AUPは監査証明より低めになる傾向があります。日数は、月次決算などの資料が整っていれば1〜2週間程度が目安です。当センターは11万円(税込)〜(※事業所数1・総資産2,500万円以内の事業者様の場合。規模に応じて個別お見積り)でお受けしており、提出期限から逆算した日程のご提案も可能です。

Q5. 月次決算をやっていないのですが、AUPは受けられますか?

AUP・監査証明とも、判定の基礎になる中間・月次の決算書が必要です。月次決算が未整備の場合は、まず対象月の決算書を作るところからのスタートになります。その分の日数を見込んで、提出期限から早めに逆算しておくことをおすすめします。


監修・執筆

公認会計士・税理士 田中伸一(田中公認会計士事務所/派遣事業更新センター)

労働者派遣事業・有料職業紹介事業の許可申請に係る監査証明・合意された手続の実績200件超(当事務所受任案件の実績)。労働局への提出書類の不受理ゼロ。日本公認会計士協会「専門業務実務指針4450」に準拠した手続を提供しています。
※これまでの実績であり、将来の結果を保証するものではありません。

公開日:2026年7月17日

まずは無料相談から

「自社は監査とAUPのどちらか」「資産要件を満たせているか」——決算書を拝見すれば、その場で整理できます。

  • ▶ 無料相談はこちら(オンライン・お電話どちらでも)
  • お電話:フリーダイヤル 0120-459-839(通話無料)/03-6427-5915(派遣事業更新センター)
  • 料金:11万円(税込)〜(事業所数1・総資産2,500万円以内の場合)/全国対応

お問い合わせはこちら

お気軽にお問い合わせください!

相談無料・全国対応・専門家常駐
電話番号 0120-459-839(受付時間 平日9時〜18時)
無料相談・お問い合わせ

監査証明、合意された手続実施結果報告書の発行のご相談はお気軽にお問い合わせください。