
(最終更新:2026年7月17日/本文中の内容は2026年7月17日時点で厚生労働省・e-Gov等の公表情報を確認して記載しています)
この記事の要点
- 許可の骨格(新規3年・更新5年、基準資産額2,000万円以上)は従来どおりで変更なし
- e-Gov電子申請は2023年11月の停止を経て2025年3月に再開、更新申請にも利用できる
- 2026年10月1日施行の施行規則・関係告示改正の柱は派遣労働者の待遇改善
- 改正は資産要件(基準資産額2,000万円)と監査証明/AUP区分に変更なし
- 最新情報は厚労省マニュアル・業務取扱要領・労働局・e-Govお知らせの4つで確認できる
「派遣法はよく変わる」と言われるため、許可更新のたびに「何か新しい要件が増えていないか」と不安になる方は多いと思います。このページでは、2026年時点で公的な一次情報から確認できたことだけを、(1)変わっていない点、(2)電子申請の現状、(3)これから施行される変更、(4)自社で最新情報を確かめる方法——の順に整理します。
目次
許可更新のしくみで「変わっていない点」は何ですか?
2026年の派遣許可更新の最新動向とは、e-Gov電子申請の再開と、2026年10月1日施行の施行規則・関係告示改正の2点です。改正の柱は派遣労働者の待遇改善で、基準資産額2,000万円などの資産要件や監査証明/AUPの区分に変更はありません。更新準備の実務は従来どおりで進められます。
まず土台の確認です。次の骨格は、2026年7月時点の厚生労働省の許可・更新等手続マニュアル等で示されている従来どおりの枠組みで、変更は確認できませんでした。
- 許可の有効期間:新規許可は3年、更新後は5年。
- 資産要件:基準資産額2,000万円以上(1事業所あたり)などの要件。年度決算書で満たせない場合は、中間・月次決算に公認会計士の手続を付けて判定する方法があります。
- 監査証明とAUPの区分:新規許可申請は監査証明が必須、更新申請は合意された手続(AUP)でも可。
このあたりの詳しい中身は、監査証明とAUPの違い・資産要件を満たせないときの対処・費用相場の各記事で解説しています。
つまり、更新準備の実務(期限逆算・決算書の整備・資産要件の確認)は従来どおりで大丈夫というのが、まず押さえておきたい結論です。
許可申請・更新は電子申請(e-Gov)でできますか?
できます。ただし、ここ数年で「停止→再開」の経緯があったので、古い情報にはご注意ください。
e-Gov電子申請のお知らせ(厚生労働省手続)によると、経緯は次のとおりです。
- 2023年11月9日:e-Govとハローワークシステムの連携方式見直しのため、労働者派遣事業の許可・許可有効期間の更新など、手数料の電子納付を伴う電子申請の受付が一時停止されました(e-Govお知らせ 2023年10月27日)。
- 2025年3月:許可・許可有効期間更新・許可証再交付・変更届等の電子申請(電子納付あり)の受付が再開されました(e-Govお知らせ 2025年3月4日、同 2025年3月25日=電子納付の設定変更)。
したがって、2026年7月現在は、更新申請を電子申請で行うルートが再び使える状態です。
あわせて知っておきたい実務上の注意点です。
- 電子申請には電子署名(電子証明書)が必要です。毎年6月の労働者派遣事業報告書についても、厚生労働省が電子申請マニュアルを公表し、窓口混雑緩和のため郵送・電子申請への協力を呼びかけています(東京労働局・労働者派遣事業関係)。
- 電子申請にするかどうかにかかわらず、添付書類(決算書・監査証明/AUP報告書・登記事項証明書など)の中身の準備は同じです。提出手段の選択より、資産要件を満たす決算書を期限までに揃えるほうがはるかに重要です。
2025〜2026年で施行される変更には何がありますか?
確認できた大きな動きは、2026年10月1日施行の労働者派遣法施行規則・関係告示の改正です。
- 派遣元指針・派遣先指針・同一労働同一賃金ガイドラインを含む施行規則・関係告示の改正が公布され、2026年(令和8年)10月1日に施行・適用されます(日本人材派遣協会のお知らせ)。
- 内容は派遣労働者の待遇改善に関するもので、厚生労働省の公表によれば、(1)雇入れ時・派遣時の明示事項に「待遇の相違の内容・理由等について説明を求めることができる旨」を追加、(2)同一労働同一賃金ガイドラインの更なる明確化、(3)公正な評価による待遇改善の促進——が柱です(厚生労働省・派遣労働者の同一労働同一賃金について)。
- これに伴い、雇入れ時・派遣時の明示に使う様式例の追加・修正が厚生労働省から示されています(前掲・日本人材派遣協会のお知らせ)。
ここで大事なのは、今回確認できた改正は待遇の明示・説明に関するものであり、許可更新の資産要件(基準資産額2,000万円など)や監査証明/AUPの区分を変更する内容は含まれていない(2026年7月17日時点で確認した範囲)ということです。更新の財務面の準備は従来どおり進めつつ、派遣元としての労務実務(明示書面・説明体制)を10月1日までに整える、という切り分けになります。
なお、実務の詳細ルールを定める「労働者派遣事業関係業務取扱要領」も、厚生労働省サイトで令和8年5月14日以降適用版が公表されており、随時更新されています(労働者派遣事業関係業務取扱要領)。更新申請の直前には、最新版の要領・様式を確認するのが安全です。
最新の変更を自社で確認するにはどうすればよいですか?
制度は今後も動く可能性があるため、「どこを見れば正しい最新情報か」を押さえておくのが一番の防御策です。次の4つで足ります。
- 厚生労働省「許可・更新等手続マニュアル」ページ(こちら)——申請手続と様式の大元。更新準備を始めるとき最初に見るページです。
- 厚生労働省「労働者派遣事業関係業務取扱要領」ページ(こちら)——審査実務の詳細。適用開始日つきで版が管理されています。
- 管轄の都道府県労働局のページ(例:東京労働局)——提出先固有の案内・様式・窓口情報。
- e-Gov電子申請のお知らせ(厚生労働省)(こちら)——電子申請の停止・再開・設定変更はここに出ます。
逆に、日付のない解説記事だけを根拠に動くのは避けたほうが安全です。今回の電子申請のように「停止→再開」を挟んだ論点では、古い記事が実態と逆のことを書いているケースがあるためです。
よくある質問(FAQ)
Q1. 更新申請は電子申請と郵送・窓口のどちらがよいですか?
どちらでも申請自体は可能です(電子申請は2025年3月に再開済み)。電子申請は電子証明書の準備が必要なので、初めての場合はその取得時間も見込んでください。迷う場合は、管轄労働局に提出方法を確認したうえで、期限に確実に間に合う手段を選ぶのが実務的です。
Q2. 2026年10月1日の改正で、許可更新の書類は増えますか?
今回確認できた改正内容は、雇入れ時・派遣時の待遇に関する明示・説明(様式例の追加・修正を含む)が中心で、更新申請の資産要件や監査証明/AUPの区分を変える内容は確認できませんでした(2026年7月17日時点)。ただし様式は随時更新されるため、申請直前に厚生労働省・労働局の最新様式を確認することをおすすめします。
Q3. 資産要件や「新規3年・更新5年」は最近変わりましたか?
2026年7月時点で、これらの骨格が変わったという厚生労働省の公表は確認できませんでした。従来どおり、新規3年・更新後5年、基準資産額2,000万円以上などの枠組みを前提に準備して問題ありません。
Q4. 電子申請なら監査証明やAUPは不要になりますか?
なりません。電子申請はあくまで「提出の手段」であり、添付書類の要件は同じです。年度決算書で資産要件を満たせない場合に監査証明(新規)やAUP(更新)が必要になる点は、提出方法にかかわらず変わりません。
Q5. 改正情報はいつ確認するのがよいですか?
更新期限の6か月前を目安に、上記4つの公式ページを一度確認しておくと安心です。決算スケジュールや資産要件の確認・会計士手続の手配には時間がかかるため、改正チェックと財務準備を同時に始めるのがおすすめです。
監修・執筆
公認会計士・税理士 田中伸一(田中公認会計士事務所/派遣事業更新センター)
労働者派遣事業・有料職業紹介事業の許可申請に係る監査証明・合意された手続の実績200件超。労働局への提出書類の不受理ゼロ。全国オンライン対応。
更新準備、財務面はお任せください
制度の最新確認とあわせて、資産要件のチェックと監査証明/AUPの手配はお早めに。決算書を拝見すれば、資産要件の充足状況をその場で整理できます。
公開日:2026年7月18日
- ▶ 無料相談はこちら(オンライン・お電話どちらでも)
- お電話:0120-459-839(携帯からは03-6427-5915)(派遣事業更新センター)
- 料金:11万円(税込)〜(※事業所数1・総資産2,500万円以内の事業者様の場合。規模に応じて個別お見積り)/全国対応
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